今や希少となった桜えびですが、2021年の春漁も無事実施されることが決定しました。
そこで今回は、2021年における桜えび春漁の漁期やポイントをご紹介します。
なお弊社では、昨年水揚げされた桜えびの商品(素干し桜えびなど)を随時販売しています。
質の高い桜えびをお買い求めの方は、ぜひお気軽にご連絡ください。
2021年春漁の漁期は?
2021年における桜えびの春漁は、3月29日から6月4日までです。
また、連続した出漁は最大で3日、網を投げる回数は1ヶ統につき1回となる予定です。
ただし今年度の桜えび漁では資源保護の観点が重視されているため、関係者の協議を経て予定よりも早く漁期が終わる可能性もあります。
2021年春漁の方針は引き続き「資源保護」
桜えびの数は、年々急速に減少しています。
1990年代後半〜2000年代前半の春漁では1,000トンを超えていた桜えびの水揚げ量は、2019年以降は100トンを下回る水準となっています。
そこで近年は、桜えびの生息数を回復させること(資源保護)が桜えびの業界で重視されています。
2021年の春漁でも、引き続き桜えびの資源保護が基本方針となります。
資源保護という方針を受けて、実際の桜えび漁では以下の点がポイントとなります。
産卵期の桜えび(頭黒)を徹底的に保護する
桜えびの生息数を増やすには、産卵を控えた桜えび(頭黒と呼ばれます)をなるべく水揚げしないことが重要です。
そこで2021年は、産卵期にある桜えびの水揚げを控える方針がとられています。
具体的には、以下の対応がとられる予定です。
- 水揚げ用の網を投げる前に試験網を使用し、産卵を控えた桜えびがいるかどうかを確認
- 試験網で水揚げした桜えびのうち、頭黒が約3分の1以上確認された場合には、その群れからは水揚げしない
- 複数の漁船で頭黒の出現を確認した場合は、他の海域で操業したり、一時的に出漁を見合わせる
湾奥部の一部が保護区に
昨年の桜えび漁では、桜えびの主な産卵場である「富士川沖」や「田子の浦沖」、「由比沖」などの湾奥部が禁漁区に指定されました。
禁漁区の指定は、産卵期の桜えびを水揚げしないことで、生息数事態を増やす目的で実施されました。
今年も産卵期の桜えびを保護するために、湾奥部の一部(昨年と同じエリア)での水揚げが制限されます。
ただし昨年は「禁漁区」となっていた地区がありましたが、今年の春漁は資源量の回復が見込まれたから、「保護区」として指定されました。
一切の桜えび漁が禁止されていた禁漁区とは異なり、保護区のエリアでは調査を目的とした資源操業が行われる予定です。
つまり条件付きではありますが、実質的に桜えび漁の規制が緩和された形となったわけです。
県の水技研との連携も行われる
県の水技研(水産技術研究所)との連携が図られる点も、2021年の桜えび春漁における大きな特徴です。
具体的には、以下に挙げた形での連携が想定されています。
- 保護区での試験操業(前述)
- 水揚げされた桜えびについて、体長組成(大きさ)や頭黒の割合を依頼
2020年の春漁と比べると、水揚げ量の増加が期待できる
2019年から始まった厳しい自主規制の影響もあり、今後は徐々に資源の回復が予想されています。
2021年の春漁では、資源回復によって水揚げ量の増加が期待できます。
実際2020年の2月には、県の水技研が「自主規制の成果によって、資源回復の兆しはある」という調査の結果を発出しました。
また昨年の秋漁では、桜えびの漁獲量が多いことを理由に競りが2回に分けて行われた日があり、漁業関係者の間でも資源の回復傾向を実感しています。
また桜えびの生育に直結する黒潮が、今年は順調に流入してきています。
以上の理由から2021年の桜えび春漁では、前年度と比べて桜えびの水揚げ量は増加する可能性が高いと考えられます。
参考:駿河湾サクラエビ回復の兆し 静岡県水産研が報告 産経新聞
カタヤマキでは2021年も新鮮な桜えびをご提供します!
漁業関係者の自主的な努力の甲斐もあり、2021年はたくさんの桜えびが水揚げされることが期待できます。
それに向けて弊社でも、新鮮な生桜えびや釜揚げ桜えびなどの商品をお客さまにお届けします。
新鮮な桜えびをお買い求めの方は、ぜひご購入を検討してみてください!